ドリームガールズ

Dream130分もあったのか、と思った以上におもしろく、堪能しました。もっとドロドロしているのかと思っていたのですが、ドリームガールズじたいの挫折はなく、ショウビズの裏世界も、それほど怖い感じではありませんでした。ビヨンセが有名なのは、レビューを見てやっと知ったことで、エフィーが主役だと思ってずっと見ていました。美しさよりも存在感!の迫力で、屈折した感情も、見事な立ち直りも共感を持ちました。歌がいいなあ。本当にいいなあ。サントラが人気というのも深くうなずけます。

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ククーシュカ

Kuku最初は退屈で、どっちがどう戦いあっているのかも判然としなかったのですが、しだいに引き込まれていって、言葉が通じ合わないゆえに生まれる可笑しさと、ありのままの人間どうしのやりとりに、強いリアリティを感じました。死の国からの生還も、アンニの祈祷は本物だと思わせられましたし、フィンランド兵で大学生のヴェイッコがいい味を出していました。メイキングのほうも見て、そうだったのか~と納得。アンニが実際は美しい現代女優であることが、妙に不思議でした。

亭主を戦争に取られて4年、アンニの性的欲求の結果の双子なのではなく、一人で生きていくことを潔しとするアンニにとってもっとも必要なもの、から逆算された行為だったのかと思うと、急に深みが増します。男たちを送り出すときのしぐさと、子どもたちの真ん中に座って満ち足りた表情のアンニがすばらしかったです。

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サン・ジャックへの道

San 巡礼の文化的な意味がきっと深くわかっていないので、その分の理解度を差し引いてもおもしろかったです。なんにせよ、困難をともにのりこえていくことで生まれる絆は誰にでも覚えのあることで。色々な恋愛関係が生まれるのもフランスならではかなーと思いました。夢や幻想が挿入される場面も案外違和感なかったのですが、それもフランス語のもつ不思議な力のせいかも。失読症の克服に喝采でした。口をへの字に曲げたクララの持つ人間的な幅に、大人の底力を感じました。最初は嫌なやつだったピエールもクロードも、どんどん変化していきます。よかった~。

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リトルプリンセス

Lp 当然話は知っているわけで、どう脚色されるのかというあたり、大尉の帰還とジョンとの絡みや警察沙汰は、好き勝手な感じがしました。一方、セアラのリテラシーの重要視は、ラマ王子と戦う父親の重なりに、いい効果が出ていたと思います。ベッキーの肌の色をダークにしたのは、ちょっと鼻につく気もしますが…。ともあれ、セアラはかわいく、本来堅苦しげな寄宿舎も、ミンチン先生がいてもなお、マドレーヌを思わせるような、少女たちの楽しい世界をかもし出していました。

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ヴォイス・オブ・ヘドウィグ

Voice「ヘドウィグアンドアングリーインチ」を見ていないと話にもならなくてちょっとたじろいでしまったのですが、性同一障害や同性愛の若者たちの苦しみと、それをシェアできる場の大切さが、ドキュメンタリーだけあって大変切実に伝わってきました。オノ・ヨーコさん、素敵!

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ヘアスプレー

Hair
たしかに愉快だったのですが、どこかひっかかりを感じたのはなぜでしょうか。これ、本当に舞台で見たほうがすっきり楽しめそうです。リベラルなトレイシーも、ジョン・トラボルタが女装で熱演(!)のママもよかったのですが、カップルの作られ方や、徹底的に悪者化されている美人ワスプ母娘の描き方に、逆にあざといものを「今」感じてしまいました。でも、トレイシーの両親の愛と、娘への誇りは素直に素敵でした。

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めがね

Megane
「かもめ食堂」で、もたいまさこのスーツケースやキノコのファンタジーに少々ちぐはぐなものを感じたのに対し、「めがね」は完璧でした。あのカキ氷は、余韻を残しますねー。私は実はたそがれるのが得意ではないのですが、与論島には行きたいなあと思ってしまいました。

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スパングリッシュ

Spanglish
夜中に何気なく見始めて、おもしろくて深夜にいたってしまいました。全米有数のシェフであるパパの素敵なこと。セレブ妻が、一応、ひっかきまわし役なのですが、彼女にも一応の理ありで憎めません。でも、この集団の中にいるとたしかに浮きますね。心優しいバーニーはかわいく、この家族の大切さに気づかなかったデボラはやっぱりアホ。一方、デボラのママもいい味が出ていました。

焦点があたっている、移民のシングルマザーの母娘のほうでは、クリスティーナはまさに見とれてしまう美少女で、娘に対するフロールの責任感はすごくリアル。なんとなく日本人としてなじめちゃう感じがしました。そうそう、子への責任ということを考えれば婚外の男女のエロスは二の次です。そこに理屈をつけちゃう物語も多い中、「スパングリッシュ」は本物の選択を見せてもらったように思いました。もちろん、スペイン語と英語のにじりよりも。よかったです!

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西の魔女が死んだ

映画になるとはびっくり。なんでもかんでもですなぁ。

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ゲド 戦いのはじまり

Geなんでこんなことになってしまったのだろうという最低な映画(というかテレビドラマの2本立て)でした。見飛ばしていた部分も多いのですが、ゲドが金髪碧眼(しかも不細工)で、オジオンだけがアフリカンアメリカン。テナーは黒髪の美女です。原作にこめられた人種的なメッセージとそれがやっとあの最終巻になって融和の形をとったプロセスをまるで無視しています。

しかも、なぜゲドが通り名でハイタカが真の名に?怒りをおぼえる摩訶不思議です。影はおどろおどろしく、スターウォーズの悪役のようでした。乾いた土地から呼び寄せられ、まったき者になれないでいる悲哀などなく、ただ気持ち悪いだけ。テナーの描き方と墓所の成り立ちも、妙な陰謀も最悪。なんだよ、名なき者たちに仕えることがなぜ善になるんだ。墓所では、本来、先入観で相手に身構える二人が緊迫したやりとりを経て心をゆるしていきます。なのに、テナーが解放されていくはずの流れもまるで無視。宮崎吾郎のアニメといい、大変な手間とお金をかけて、なんだってこうなってしまうのでしょう。

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mona rock caravan '08

Monarocktop
ハンマードダルシマー奏者の天野十兵衛さんからのお知らせで、家の近所で天野さんもダルシマーを弾く音楽イベントが開催されるとのこと。で、家族でmona rock caraven '08に行ってきました。池上本門寺の本殿で、お釈迦様の前でのライブというのは、なんとも厳かでそれでいてあったかい、素敵な時間でした。

イベント自体はお昼から夜までの長丁場。私たちは、最初の3組と、セットの組み換えの間の場内音楽のダルシマーを聴き、本門寺執事のお坊さんの「イキイキ推進運動」のお話を聞いてからおいとましました。本当に充実した数時間。子どもたちは、音楽よりもなんだか外の廊下で遊んでいたり、休憩室でパンを食べたり。Tくんは特に途中で退屈して出たり入ったりもあったし、お坊さんのお話のときに声を出したりしてしまって冷や汗でした。すみません。でも、Tさんはそれなりに聴いていたと思います。

2組目のQuinka, with a Yawnというバンドが味があり、本当に森の中から聞こえてくるような音楽、ちょっと遊佐未森ぽいような。3組目のCo-rchestraもツボでした。コケストラは幼稚園や保育園でもよくライブをやっているそうで、「らくがき音楽教室?」の小学校4年生の子達が10人近く加わって素敵な冬の曲を演奏されていました。最後の「埴生の宿」にぐっときてしまいました。これ、子ども向けコンサートとかあったら、連れていきたいな、と思いました。初めてじかに聴いたダルシマーも、もちろんとてもよかったです。十兵衛さんだけでなく、たっちーさんという方も交代でされていましたが、同じ楽器でもこう違う曲が出てくるのだーと楽しめました。たゆたうような音色がまた良い意味で仏様にぴったりで。

素敵な音楽をありがとうございました。

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フライドグリーントマト

Fried130分もあったっけ?と思うほどあっという間でした。おもしろかった~で見終わり、後で色々思い返すといろんなことが浮かんできます。そうか、同性愛のことがあったか、というのはアマゾンのレビューを見て気づきましたが、法廷のI love her.のせりふはそれなりの重みがあってのことだったのですね。死の受容。アラバマ!(なんたる!)で、アフリカンアメリカンが白人と対等の小さな共同体があった奇跡、DVの問題や、じゃじゃ馬イジーの突っ張り人生(「トゥワンダ!」)など見所が満載でした。若草物語のジョーだってイジーになりえただろうに、それが時代というものかなとも思いました。くたびれた中年エヴリンのほうは、ちょっと時代を感じてしまいましたが、それでも、今見てもぐぐっと深みのある素晴らしい作品でした。

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カレンダーガールズ

Calenderすごーく良かったです。女の共同体と友情の力、中高年になってのヌードの自然な美しさや、クリスの心の動きも。女の友情というのはこんな風になりえるのかとしみじみしました。クリスの息子のジェムはなんだかかわいそうな気もしましたが…でも、息子にベタベタの母より、このくらいのほうがいさぎよくてよいかも。クリス、笑えます。生活が一変して見えてくる様々な人生の真実の描き方も良かったし、あのカレンダー、実際のものを見たいなあと思いました。「私はもう55才なのよ。脱ぐなら今しかないじゃない」というせりふもユーモラスだし、中盤のクライマックスの撮影シーンはもう一度見たいです。

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RENT

Rentすみません、流し見で3回見るとかでは、本当の良さは分からないようです。ただ、音楽はすごく良くて、最初の「Seasons of Love」は頭の中でぐるぐるしています。ゲイもエイズも貧困もNYのある面なのでしょうけれど、逆にそこだけこんなに、コレでもか!と見せなくてもいいような気がしました。別な偏見を感じたというか…。ジョアンナとモーリンのカップルの婚約式では「ありのままの私を愛して」というナンバーを歌うのですが、婚約とか事実婚とかするのだったら、ありのままもいいけれど、互いに歩み寄る姿勢も見せないとうまくいかないのでは~などとおばちゃん的思考になってしまいました。でも、音楽は良かったですよ。

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アズールとアスマール

Azuruゲームを見ているみたいな、不思議なCGアニメでした。でも、部分的にドキンとするほど本当に美しかったです。流し見だったので、フランス語ではなく日本語の吹き替えにしてしまった(字幕もかなり省略されているように見受けられたので)のですが、言われているように、異国の「言葉の通じなさ」感はたっぷり味わえました。大きなお屋敷で、双子のように育ってきたアラブ系のアスマール(乳母の息子)と、金髪碧眼のアズール(あるじの息子)の、対抗意識ばかり燃やしていた少年時代から、むりやり引き離されてのちの偶然の再会、そして、冒険を通じての心の通い合いで、そこに人種融和的テーマが乗せられていました。それこそゲームのように話が進んでいくので、ストーリーは正直、いまいちと思いつつ、最後のペアリングのところが謎解きのようでぐっとおもしろかったです。ユーモラスなところでも、アニメ絵はフランスっぽくシリアスで大人なので、日本的アニメを見慣れた目には新鮮でした。アズールとアスマールであっても、やはりアズールの成長物語であるところが物語の立ち位置を示しているように思います。融和といっても、結局異国。その「差異」が差異として強く認められているということですよね。

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アース あれ?

それで、改めて「アース」のことを見ていて、ふと、不思議に。日本語版のサイトやプレスリリースには、「50万年前に隕石が地球に衝突して地軸が23.4度傾いた。それによって四季が生まれ、命がはぐくまれるようになった」とあるのですが、恐竜の時代をはるかに過ぎ、猿人とかが出てきてから地球が傾いて四季ができたのでしょうか。。。50億年なら分かる気がするのですが、「地球46億歳」とあるし、うーん(地球60億年だったら、50億年前の衝突もあり?)。さらに、いろいろ調べていくと、地軸が傾いたのは隕石衝突説が有力ではあるけれど、確かではない(宇宙の塵などが集まっている段階で、重いものは沈み、軽いものは浮く、その過程で傾いていく とか)ようで、なんだか前提が違っているようでハテナが飛んでいます。本当に50万年前?

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アース

先日、川崎のラゾーナに「アース」を見に行ってきました。Tさんと見たいなーと思っていて、二人で行くかと思ったのですが、なんとなく家族みんなでモードになり、初めての「4人で映画」になりました。かなりシリアスですが、2歳のTくんもなんとか良い子で見ることができ、「えいが、おもしろかったねー」と言い合っていました。「アース」なわりに、北極・南極、アフリカの比重が高く、made in europeという感じでしょうか。ディスカバリーチャンネルっぽいな、と思ったら、やっぱりエンディングロールの中に出てきました。「地球の仲間たちの生態」というよりは、温暖化メインの話です。クジラやゾウなどメインで出てきた動物の中で、唯一死んだのがホッキョクグマ。その遠因になっているのが温暖化というのがメッセージでした。

それにしても、たしかに水豊かなアフリカの砂漠は初めて映像で見ました。泳ぐゾウとか、ヒレを叩いて荒海の中で互いの位置を知らせあうザトウクジラの親子とか。自然の生き物たちの、ヒトの介入する余地のない生をかいまみさせていただいたように思います。

それにしても、うちの子たちは、車で出かけて、こんなショッピングモールでシネコンがデフォルトとは、なんともうらやましい。最近は、ネットで当日の指定券も抑えておけるし、ずいぶん便利になったものです。中華を食べて、アカチャンホンポで2人の下着を買い(レッツパンツマン)、駐車料金は無料になりました。家からだと15分くらいで、電車で行くよりもぐっと近かったです。

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ラスムスくんの幸せをさがして

Rasmus自然はきれいだし、子どもたちはかわいいし…と流し見してしまいました。風来坊には生きにくい世の中です。でも、こういうアウトローは、いつでも子どもの本の中では堅苦しい大人の規範を突き崩し、子どもを精神的に助けます。逆に、子どもにそうあるためには、その大人は大人としての規範から外れていなければいけないのでしょうか。大人の役割のパラドックスがかいまみえます。いや、子どもはそんなこと関係なく、いろんな大人から少しずついろんなことを学んでいくから、大人が考え込む必要はないのかな。

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ボウリング・フォー・コロンバイン

Bcマイケル・ムーアってはじめてだねえ、となにげなく見始めて、最後はだんなさんと一緒にソファに座り、すごく真剣に見てしまいました。コロンバイン高校の銃乱射事件から、アメリカの銃問題を掘り下げていったアポなしドキュメンタリーですが、銃規制は根本の問題ではない、銃の背後?周辺?の複雑な事情がよく分かりました。カナダとの対比も興味深かったです。かなめはここでも利権と政治なのかと思うと、イラク侵攻のことも含めて、やりきれない思いばかりが残ります。亡くなった方は帰ってきません。

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大いなる休暇

Ooiすごーく良かったです!ウソでかためて、医者のいない島に医者をいつかせようとする島民の努力はユーモラスで、でも、その「ウソ」と「真実」が最後にぐうっと反転してお見事!の結末。町長のリーダーシップと作戦、葛藤、良心の声、そしてハッピーエンド。最高。そして、働くことと人間の尊厳がテーマであることも感じました。結局は、好きな場面は、ジェルマンがかぎのかかっていない家に入っていって、イヴォンの寝室で3人で寝ながら話すところです。その他、島民たちの涙ぐましい作戦では、声を上げて笑ってしまいました。フランス語だと、荒々しい田舎言葉でもみやびに響きます。

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わたしたちの島で わんぱくアザラシのモーセ

Watasiリンドグレーンの原作は実は未読なのですが、早く読みたいです。やかまし村の、小さい島バージョンといった感じで、子どもたちの日常が素敵。特にここではペットが重要なキーになっているのですが、最後は、すべてめでたしめでたしでした。大人たちも味があったし、最初は全員きょうだい?と思ったら違った、「島の子」でひとまとまりの子どもたちのかけあいも思いやりも心に残ります。カエルにキス、はやかまし村にも出てきたモチーフですが、リンドグレーン自身にも思い出があったのでしょうか。

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Always 三丁目の夕日

Always30年代の説明くさ~と笑ってしまいました。だんなさんと「時代劇だね、これは」。集団就職とか駄菓子屋とか戦後感覚とか。ありえないアングルとか、速すぎる機関車とか。でも、私ももちろん、その時代を知っているわけではないので、どの程度説明くさいのかもじつは分からないのですが。というか、この図を憧憬にしてしまっていますが、まだ同じような店構えの店とかあるし。

東京タワーの位置関係からどう考えても三田のあたり?でも架空の夕日町は「下町」とあって、?だったのですが、貴子さんに教えていただいたところ、札の辻あたりに鈴木モータースだったか、モデルの修理工場があるそうです。それに、芝のあたりだったら、じゅうぶん「下町」で通じるとか。なるほど~でした。吉岡秀隆が良かったです。そして、ああ、そうだ。諸先輩方がおっしゃる、少年少女の雑誌が輝き、出版が娯楽・文芸両方の面で子ども文化に大きな影響を与え得ていた時代でした。原作の漫画はどんななのでしょうか。

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パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズチェスト

Deadman2作目が期待はずれだというのを、借りてからネットで知り、がっかりしながら見たのですが、期待しなかったぶんだけ意外に楽しめて、さらに駄作らしい3作目も見なきゃ、という気になりました。たしかにずいぶん長いですが、登場人物がそれぞれ一面的でなくなっていき、いろんな面を見せることや、何やらさらに異界めいてきた感じも悪くありませんでした。それにしても、あからさまに性や本当の殺しの場面を避けているあたり、まことディズニーです。女だてらのエリザベスがあんなふうにいられるわけがない。人食い族の描写は、いまどき、どこぞからクレームがこなかったのでしょうか…?

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舞妓Haaaan!!!

Maikoやじきたの後だったので、なるほどなーという感じで、笑いどころも落としどころもおもしろかったですが、私は阿部サダヲがそんなに好きではないので、そのぶんマイナスでした。柴咲コウは美人すぎて、着物だとド迫力。駒子さんのほうがおっとりはんなり普通に舞妓という感じで好感が持てました。一見さんのことは、「あんなに言い方はしないだろう」とだんなさんの言。私でも分かる、京都ネイティブとそうでない人のイントネーションの違いもありました。ものすごく期待したわりには…だったかな。

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パイレーツ・オブ・カリビアン

P学生さんに以前、「絶対おもしろいからおすすめ」といわれていた作品でした。なるほど~ 次から次にどんでん返しにアクションの連続、いさましいお嬢さんの活躍や、美男美女の身分違いの恋愛と、裏切りに復讐心を燃やす海賊など、できすぎなところもありましたが、とにかく見所がたくさんでした。ディズニーの実写は好きな作品が多いです。エンターテイメントとしてはよくできていたし、当然、アトラクションのあの部分、などと思い浮かべるのもおもしろかったです。

それにしても、ジョニー・デップが素敵すぎです。あのイカレっぷりったら、元祖ジョン・シルヴァーを彷彿とさせて児童文学的にも楽しめました。ああいう、境界のあいだをゆらりゆらりとしながら、目的のものを手に入れるためにあらゆる策略をめぐらす分限紳士なわけですね。

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ユナイテッド93

United
9.11のときに、乗客の抵抗により、唯一目標に達しなかったというハイジャック機の、ドキュメンタリータッチの映画です。何が起こるかを知っているだけに、管制の緊迫感がリアルでした。が、結局、破壊こそなかったけれど、乗客乗員がすべて亡くなったのは同じ。それを「勇気」というくくりに入れることに、なんだか違和感を覚えてしまいました。犯人たちの心の葛藤や、その行為にいたるまでの、人間としての描き方はおそろしく薄かったです。言い古されたことですが、あちらでもこちらでも、殺されたのはこういうごく普通の市民であることがやりきれません。

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子鹿物語

Kojika
もっと、ジョディと小鹿の関係メインで、撃ち殺すせつなさがキーなのかと思っていたのですが、むしろ、母と息子の関係にフォーカスされているように思いました。一人っ子の息子で、しかもきょうだいが何人も亡くなっている開拓時代。だめだ、ジョディよりも、このお母さんのほうに感情移入してしまいました。思い通りにいかない人生に、家族ではなく自分の内面を見ていらつく感じ。しかし、鹿は、この場合の害獣だということを当然理解していたはずのお父さんやお母さんは、なぜ、鹿の生態と、考えられうる未来をジョディに話しておかなかったのでしょう。

MaやPaと呼ぶ音を初めて聞き、当然ローラも思い出しました。というより、もともと、作品自体が、大草原シリーズへの反論なのでしょう。とはいえ、映画なので、逆に今見ると、ずいぶん清潔でなまなましさに欠ける部分もあるような。ラストはやはり家族の物語に収束し、小鹿はむしろ人間にただただふりまわされたように思います。

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真珠の耳飾りの少女

 Shinju解説も何も知らずに見たら、グリートがフェルメールに恋をしているのがよくわからず、あとで監督による音声解説を聞いて合点がいったしだいです。見る側は、てきぱきおとなしく働くグリートと、その心の中に燃える思いの差を読み取らなくてはならないのでしょう。なんでいつも口が半開きなんだろうとか、ちょっと前に流行のツンデレなメイドさんって…とか、不謹慎なことを思ってしまったりしたのですが。

とはいえ、まさに絵画を思わせる陰影、ブリューゲル的というなるほど!な居酒屋の退廃感、淡い光とグリートの白い美しさ、理知的な目、フェルメールの妻の狂気や娘の嫉妬、労働者の庶民と、お金はないにしても使用人を使える階級の事情の違いなどなど見所がたくさんあって、1枚の絵にこめられた物語を堪能できました。

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フリーダム・ライターズ

Freedomこんな授業ができたら、教師冥利に尽きるよなあということと、同じ教授計画を持っていても、結局、何を教えるか以上にどのように教えるかが重要であって…これって児童文学と同じ、と思ってしまいました。日記をちゃんと書いて、見てもらいたい気持ちをもつみんな。これは、ああ、十代ゆえか、でも、私も授業でジャーナルを書きましたが、そんな自分の大切なことはさらけださなかったけど。

仕事にのめりこむと、やはり、相方に「私と仕事とどっちがだいじなのっ」とかいわれちゃうのか…。んー、実話だからなのでしょうけれど、ここで、もっと先行くだったら、本当にミス・Gとしての仕事をサポートする夫でいてほしかった。よい仕事をするのは家庭がおろそかに、というメッセージは本意ではないと思うのです。

あまりにも何も知らないゆえに、ホロコーストの授業で、新鮮な驚きを持ち、そして、自分の現在とリアルに引き比べてみることができる。生徒たちの心のありように気づいたとき、舵を切り、変わったのはエリン先生のほうだったと思います。家族のようなまとまりを得れば、授業は何をやっても成功していくでしょう。結局、育てられたのは先生であることも、なんだかうらやましいです。

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アメリカン・パスタイム

Apいい映画でした。流れ的に時々つっかえる部分があるのですが、そのつっかえのところで、私が日本人であるゆえに、それ以上のものを感じ取れてしまうというか。日系人収容所の作品をいくつか読んで、イメージしたところとあまり変わりはないあたり、映画自体が児童文学的な要素を持っているのかもしれません。ケイティを白人の美人にしたところに記号化の意図が感じられますが、でも、作品の人物それぞれは、なんとなく記号っぽかった。その中で、看守の軍曹が一番、キャラクターとして厚みがあったように思いますし、それが、「アメリカン・パスタイム」の意味にも通じるのでしょう。

日系人の扱われ方などは、空想を要しました。自国民(しかもドイツ系もイタリア系にもしなかったけれど日系にのみの差別)を捕虜収容所に強制収監したのはアメリカの汚点ですが、しかし、その待遇のリアルなつらさが微妙に伝わりきらなかったような気もします。でも、そうすると1世の苦労話からはじめないといけないから、2時間では収まりきりませんね。中村雅俊は、なんか、素敵なミドルエイジでした。

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THE 有頂天ホテル

Utyou流し見っぽく2回見て、ディテールまで楽しみました。三谷幸喜の芝居というか作品らしく、ばっちり、希望が滲み出して、ハッピーになって、いろんなドタバタがあって、もちろん俳優陣も豪華で、120分越えを感じさせない上質エンターテイメントでした。あえて言うなら誰が良かったかなあ。やっぱりYOUの歌声には惚れ惚れしましたし、筆耕の人も味があったり。テンションが変わらず、いい人っぽい川平慈英と、慎吾君が好きです。

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ビッグフィッシュ

Bigfish
いかにも!ティム・バートン的な仕掛けとストーリーに満ち満ちていました。途中までは少々退屈だったのですが、父と息子の関係をからめたことで、なんとも奥行きが。正直、説明しにくいのですが、ホラ話(big fish)の醍醐味全開で、しかし、そのウソの底力が(たぶん「フェアリーテールの力」)、映画という媒体そのもののストーリーの力とあいまって、ぐっときました。観客も努力を要する作品であるように思いますが…おもしろかったです。親を看取るというのは、こういうことなのですね。

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硫黄島からの手紙

Io渡辺謙が出ている日本版のほうを見ましたが、期待はずれでした。硫黄島でこんなひどいことがあったのだよ、という情緒に流れているようで、戦争という状況への深さが伝わってきませんでした。戦争児童文学にも通じるのでしょうか。モチーフと感傷から抜けてほしいです。

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ビー・ムービー

Beeマスコミ試写で1月26日公開の「ビー・ムービー」を見ました。ミツバチのいかにも楽しげな世界や人間との友人関係が楽しめました。リアリティに欠けるところで、それを物語として飲み込むかがポイントになりそうです。beeの音を使った言葉遊びや、(私は詳しくありませんが)アメリカのテレビ番組や俳優のパロディが笑えるところだと思います。結局、養蜂のハチたちは、自分たちに納得したということでいいのでしょうか。残酷な麻酔銃は使わないことになったのかな。飼われたハチと野生のハチのあいだに溝はなかったのか、養蜂ならフェイクの巣でもいいのか、そこが気になりました。蜂蜜味は好きです。ハチさん、ありがとう。受粉もありがとう。

→ 「ハチミツが好き!映画『ビームービー』」

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モーターサイクルダイアリーズ

Motor美樹子ちゃんに間接的に教えてもらって名前だけは気になり、しかし、南米とか革命とかいうのは遠い話だなあと思っていたら、この前、ある学生さんに「先生がおもしろいって言ってた『モーターサイクルダイアリーズ』借りてみました。まだ見てないけど…」と言われました。「私がおもしろいって言ったのは『世界最速のインディアン』だけど…」と訂正しつつ、何かの縁かなと思って、私も見てみました。

途中から「モーターサイクル」でなくなりますが、とにかく、んー、すごい。しんとした深み、未来がまだ茫漠としているエルネスト(チェ・ゲバラ)が若き日の放浪の旅の中で、どんどん精悍になり、自己の内面を見つめ、どう生きるかの指針をしだいに定めていくさまが、その後の人生が分かっているだけに重みがありました。顔のある一人ひとりの民衆とのやりとりや、最後の滞在場所であるハンセン氏病施設での、人間として職業人としての真摯なふるまいには、ずっと目が離せず。人のために尽くしたかったエルネストの心の内と、医者としての真の力量もすごい。思いがけず、傑作を見てしまって呆然でした。男同士の人生の「つかのまの併走」も味がありました。アホなところあり、泣けるところあり。

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カーズ

Carsなんとなく気になっていて、借りてみて、1回目流し見し、2回目は字幕を切ってみました。盛り上がりが最後の最後にもあって、さすがピクサー、いいつくりです。ただ、感動というよりは、「そうきたか」みたいなおもしろさ、といったほうが正しいでしょうか。

「カーズへのインスピレーション」という特典映像のインタビューで、走り続けるのを少しストップして休むというメッセージがあったことに、なるほどなあと思いました。車の動きが楽しく、それぞれのキャラクターも味があって、人気の理由がよく分かりました。捨ててこそ得るもの、大いにあり、と。ルート66を旅してみたくなりました。

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GO

Go金城一紀の『GO』は、『暗くなるまで夢中で読んで』(原書房)でも紹介したのですが、映画はやっとこさ見ました。杉原のキレた感じや、ミステリアスな桜井も、雰囲気が配役によく合っていて、おもしろかったです。コリアン・ジャパニーズのことは、もちろんこの作品からだけ知るわけではないですが、様々な青年を登場させることで奥行きが出たと思います。高校生の恋愛…親は心配です。

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フラガール

Hura電車の中で見ていて、今度は泣けて困りました。一番泣けたのは、お母さんがストーブ集め始めるところです。いろんなhardshipsをこえて、フラガールとして立っていくまで。泣かせどころがツボだと思ったら、監督がコリアンなのか、と大陸の熱さを感じました。いや、いい映画でした。蒼井優のダンスには見ほれてしまいましたし、松雪さんも迫力があった。俳優の名前とかほとんど知らないので、あとで「これが豊川悦司かぁ」とか。彼が、「女はつえぇなあ」という場面が好きです。かっこよかったです。

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エバーラスティング―時をさまようタック

Tuckナタリー・バビットの名作『時をさまようタック』の実写版です。ディズニーの実写は悪くないのが多いので、楽しみに見ました。ウィニーが美しすぎる感じと、子ども同士の出会いから男女の恋愛に重みがシフトしていたのが映画ならではでしたが、死よりも無意味な生を恐れるべし、というメッセージは、今、私自身が聞いてもぐっとくるものでしたし、ジェシーと別れたのちのdear wife, dear motherとしてのウィニーはどのような人生をおくったのだろう、としみじみ思いました。90分と短くまとめてありましたが、ジェシーとウィニーの間に恋が芽生える場面、タック一家と過ごす「時間を忘れた日々」など、映像ならではのおもしろさも楽しめました。

実は、原作のほうもディテールを忘れていて、ただ、見ていくうちに、ああ、オートバイ… なんだか不吉な男… そうそう泉の水を飲んで… と色々思い出しました。たしか、泉は枯れたか火事か何かがあったような気がしたのですが。お墓をそこに持ってきたのは、演出かな。よかったです。

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アイアンジャイアント

Ironテッド・ヒューズの『アイアンマン』を下敷きにしたアニメということで見てみました。これ自体の出来はなかなかよく、アイアンジャイアントを隠そうとするホーガース少年の必死の努力の場面や、趣旨を理解しないロボットの動きには、笑いをこらえるのに必死でした。こういうロボットというのは、なんとなく、殺人兵器であるあたりで巨神兵というかラピュタのロボットみたいというか、ジャパニメーションの影響もあるのでしょうか??悪いやつにしっかり制裁があるあたりはアメリカっぽいかも。原作では、ロボットの心の動きや戦いがもっと複雑でしたが、映画ではずいぶんすっきりしてしまっていました。それでも、目覚めを思わせるラストもよかったです。

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マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ

My「コーラスライン」を見たときも思いましたが、80年代の映画って、そうかさすがに20年以上経っているんだ…と、リアルタイムで見たときの輝きと、今見るときの古びた感じのギャップに、なんだか愕然とします。

でも、インゲマル少年の抱える苦しみややるせなさ、犬みたいに大人に処遇を決められ、母も犬も、なすすべなく大切なものを奪われ、日々の暮らしもドジを踏んでばかりである、子どもならではの哀愁は、現代でもぐっときます。「子どもらしさ」のある面がものすごく立体的に迫ってきます。しかし、田舎の人たちのヘンさと温かみはなんともいえず魅力的で、彼にこのような「場所」があって、本当によかった。これが逆の親戚のほうに行ってたら、彼は壊れていたでしょう。

性への目覚めやサガとの関係(サガ、すごく可愛いので見とれてしまいました)など、自分の子たちは、これからこの世界に入っていくのか、と、道の長さになんだかため息。もう、子どもの心ではこういう映画は見られません。

それにしても、「ぼくが殺したんじゃない」という叫びを、叔父さんが受け止めてくれてよかった。どんな形であれ、生きている者は死者に自責の念を感じるとか。インゲマルのような立場ならなおさらです。でも、彼のせいで何かが悪くなったのではない。彼には当たり前に愛されて生きる権利があります。都会の家で、インゲマルをどこか身体的に拒否していた母親に対し、村で、枕を並べて寝たり、干草の上でやりとりをしたり、ボクシングをしたりする「身体性」が回復されてよかったなあと思いました。血が通ってはじめて、失ったものを心に生かしつつ、次に進めます。

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レミーのおいしいレストラン&ハンナ・モンタナ

Remi「レミーのおいしいレストラン」を見ました。Anyone can cook.のメッセージや、よく練られたストーリー、職業上のサクセスストーリー、テンポのよさなど、おもしろい…おもしろいはずなのですが、ダメ… 私はきっと自分がこの作品を好きになるだろうと思っていたので残念なのですが、ネズミ(しかもけっこうリアル)というだけで、まさに「気持ち悪い」が先にたってしまいました。ネズミの料理、というコンセプトで楽しめるというのは、よほど、リアルの気持ち悪さを知らないのではなかろうか、と。こういうミーハーなのに弱い私なのに、タイアップのレストランの料理とかも、食べたいとは思えず。だったらそもそも借りるなよ、といわれそうですが、自分でもこういう反応が出たのが驚きです。原題は「ラタトゥーユ」で、そのほうが、作品の「味」わいをぐっと伝えると思います。別にパリの話じゃなくても、アメリカのフレンチ店とかでもよかった気が。なんで英語で、時々、合いの手のようなところだけフランス語なのでしょう。

ところで、おもしろかったのは、レンタルDVDのボーナス映像の「ハンナ・モンタナ ストーリー1」というアメリカの新ドラマの第1話です。全米で大人気の歌手ハンナ・モンタナの素顔は、ハンナであることを隠して普通の中学生しているマイリーという少女。この2面性が巻き起こす喜劇や、家族や学校の友達たちとのコミカルなやりとりが、おっかしくっておっかしくって、ゲラゲラ笑ってしまいました。ディズニーチャンネルで放送しているほか、テレ東でも週に1回やっているとか。最近は、子どもたちともども、夕方のテレビもアニメも全然見ていないのですが、このドラマは、なんらかの形で、私だけ見たいなあ。間合いもキャラも最高。

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ミス・ポター

Potter先日、半分仕事がらみで、もう終わる寸前の「ミス・ポター」を見てきました。客の入りは15人くらいだったでしょうか。研究者から見れば、ピーターラビットの出版をめぐるエピソードや子ども時代の抑圧を大幅に割愛しているなど、物足りなさがありますが、先進的な女性ポターの恋にこのように焦点を当てているのは斬新でしたし、ノーマンとの出会いと愛情の深まりも、ストイックなところがまたきゅんとくる恋愛映画でした。女優さんの笑顔もキュートだし、本当にこんな風に水彩を描いていたのだろうなと思わせるディテールや、実際にいのちを持ち、ポターの心を代弁するピーターラビットのアニメの演出も良かったです。湖水地方にまた行きたくなりました。

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真夜中の弥次さん喜多さん

Mayonaka期待して見たのですが、なんとも超越していて、くらくらしました。長瀬智也だけを追っかけてました。結局二人が幸せだし、お初も納得したのならいいのかな、と思いつつ、テーマになっている「リアル」が、そこまで考えすぎなくてもいいんじゃないかなぁという感じで。劇団の遊びを見ているように思いました(実際、そうなのかも)。後で知ったのは原作がしりあがり寿のマンガだったこと。クドカンとしりあがり寿って、くどすぎるかも。

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かもめ食堂

Kamome電車の行き帰りで「かもめ食堂」を見ました。「豚身」の場面では、笑いをこらえるのに必死というか、画面を見つめてにやにやする怪しい人になっていたかも。北欧好きなら、トナカイとかザリガニとかマリメッコの服とかイケアっぽい布巾とか、かもめ食堂じたいのインテリアもぐっときて、すごく素敵。もちろん、かもめ食堂が素敵というより、そに雰囲気と、あの女性3人がかもし出す雰囲気、そこに生まれる小さなドラマ、小さな出会いがなんともあたたかくて、幸せな気持ちになります。過去はともかく、今ここで重なりあう人生が、そしてそれがあの街のあの食堂であるところがいいなあ、と。まさに迎え入れてくれる小林聡子の最後の「いらっしゃい」。よかったです。

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これはいい!(電車で映画を見る)

Pd
 秋口に物欲に負けて買ったポータブルDVDを、今日はじめて仕事に行くときに使ってみました。結論。これはいい! 本を読むのには少々しんどく、携帯をいじるのも実がないような長い電車の時間が、一瞬にして劇場に早変わり(大げさ)。画面は5×10センチくらいですごく小さいですが、デジタルなんとかだけあってとてもきれいだし、イヤホンをすれば、音が臨場感たっぷりで、本当に作品に入り込んでしまいます。昼休みの30分とかも、コーヒーを飲みながら見ていたら、専任の先生に話しかけられてしまい、思わずしどろもどろに。行き帰りも、結構長い道中なのですが、今日は初めて「あっという間」に感じてしまいました。再び、これはいい!

 映画も、映画館とかでしっかり見られればいいですが、時間的に今はそのような余裕がないし、ざっとでも楽しく見られればOKなので、これで十分です。TSUTAYA DISCUSももっと活用できそうです。記念すべき1号は「ネバーランド」でした(based on the true eventsということで、かなり事実とは異なりつつも、それ自体の物語としてとても素敵なお話でした。最後にピーターが泣けてよかった。それにしても、シルヴィアはさぞかし無念だっただろうなと思いました。いくら夢とか信じる心とか言っても…。また、ジョニー・デップってこういうのが得意だよね、というファンタスティックな映像美と、人と人との絆の重なり合いが良かったです。好きな場面は、自宅での上演のときにまっさきにシルヴィアのママが手をたたくところ)。いずれにしても、これでいっぱい映画を見ようと思います。レミーとか舞妓はんとかレンタルリリースが楽しみです。

 授業で使うネタも含めて最近見た映画。「ステップ!ステップ!ステップ!」(授業で採用決定。すごくいいドキュメンタリーです)、「コーラスライン」(古い分、逆に85年くらいの価値観〔ゲイとかセックスのことが語られるようになる〕が露で、テーマよりも歴史的におもしろかった)、「タッチ・オブ・スパイス」(ギリシャ映画。前菜からデザートまでシーンごとになっていて、トルコとギリシャの関係とかあまり知らなかった歴史も垣間見られました。食のメタファーがすばらしい)、「世界最速のインディアン」(最高!大好き!ニュージーランド訛りがあれほどきつくなければ、ぜひ授業に使いたかったです。まさにハートウォーミングで、幸せな気分になれました)、「ダーウィンの悪夢」(いまいち思っていたほどの作品ではありませんでした。暗くて、暗くて、ひたすら暗い。白身魚を食べてるなあ、私も…という悲しさ。三枚におろして身を取ったあとのうじだらけの魚の…とか、飢える子たちが…とか、ああ、戦争ビジネスだよね…とか涙)。

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ジョイ・ラック・クラブ

Jlc 数年前に『児童文学における<ふたつの世界>』でご一緒した野口摩利亜さんの論文と、ご本人からのおすすめで『ジョイ・ラック・クラブ』がずっと気になっていました。本当ならエイミー・タンの小説を読むべきなのですが、野口さんが映画もとてもいいと言っていて、ちょうどDISCUSで借りられたので、見てみました。
 中国でそれぞれに壮絶な経験をしている母世代と、アメリカ育ちの娘たち、4者4様の関係性と、そこに一本通底する「母と娘の物語」に、本当にひきつけられました。女性のおなかの中に秘められたる苦悩も希望も辛い過去も。そして、それを手渡されて、ぎこちないながらも自分の生き方を模索し、パートナーとの関係を見直し、大きな気づきを得ていく娘たちも。母の娘として、また、娘の母として、なんだかすごく思うところがありました。
 この年になっても、母の期待にこたえたい、母にほめられたい、母を失望させていないか不安…と思ってしまう私なのですが、それはある程度共通するメンタリティなのでしょうか。ジューンのことを本当に理解していたスーユアンと、母から理解されていたことを理解したジューンの場面が、胸にすとんと落ちました。スーユアンの悲劇は日本軍の侵攻にもあったわけで、そういうところもズンをきたり。最後の、母の面影をやどした姉さんたちに会う場面では、いのちと、母―娘のつながりが象徴的で、まさに言葉はいらない感じでした。姉さんたちも苦労の人生をおくってきたことでしょう。その姉さんたちと話をするために、きっとがんばって中国語を覚えたのであろうジューンの「生まれつきの」優しさを思いました。

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グローリーロード

Gr 授業で見せる用に、「ローマの休日」とどちらにしようか迷って見てみたらとてもおもしろくて即決でした。
 ディズニーの実写は出来のいい作品が多いのですが、多少の問題と強引なメッセージ性があるにせよ、エンターテイメントとして120分を感じさせない爽快なスポーツドラマです。弱小チームがぐんぐん強くなり、伏兵としてリーグを制していく様は本当にすきっとします。ただし、禁忌を破って夜遊びしているバスケ部員たちに、「おとがめなし?」と不思議に。まあ、その悪さを通じて互いが互いに親しくなっていくところを描きたかったのでしょう。また、ドンも妻のメアリーも美男美女ですが、これはディズニー的に何か意図がありそうです。アフリカ系の子どもたちや、ケンタッキー大学のアフリカ系アメリカ人学生がこっそりテレビを見ている場面の挿入などは、うーん。それこそ、「アフリカ系」に限らなくてもいいのに。
 すごくよかったのは、田舎の農場出のジェリーと、アフリカ系アメリカ人の3人とで、クラブっぽい小屋の外でアルコールを飲みながら話す場面でした。この会話は本当に味があった。思わず『アフリカン・アメリカンスラング辞典』も買ってしまいました。
 必ずしも、アフリカ系アメリカ人に選手が「コートに立てない」わけではなかった。でも、この時代、たしかにひとつの象徴として、すべて白人の名門ケンタッキー大学と、すべて黒人の新参テキサス・ウェスタン大学との戦いというのは、記憶されるべき「イメージ」になったのでしょう。逆に、その後のインタビューで、アンクルサム扱いされたり、優勝チームとしての栄光とは無縁だったと語る実際の選手たちの語りと、彼らのまわりをうずまいたさまざまな憎しみと励まし―肌の色とは関係のなく寄せられる声、声、声のありように、深く考えさせられました。また、年代を考えれば、こういう時代の渦中にいて、歴史を作ってきた人が、今、壮年となっていることも。彼らは、戦いややりすごしや逡巡を、わが身に刻みつけているのだと。

 

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炎のランナー

Honoo4回かけて「炎のランナー」を見ました。高校時代に学校の講堂で鑑賞した作品で、最初はなんだかちんたら長いなーと思ったのですが、だんだんひきこまれて、最後にすごい感動したのを覚えています。かつて、この高校の映画鑑賞会ではヘップバーンとか「理由なき反抗」とかも見せられましたが、あれは、どなたか先生の趣味だったのでしょうか。

ともあれ、久々に見返して、ずいぶん宗教的な映画だったことに気づきました。ユダヤ人のハロルドの抱えるジレンマも、記憶以上におもてに出されていて。それにしても、スタジアムにユニオンジャックがあがって、それを見て帽子をとるサムの場面がいいなあと思います。それから、アンディがいい男!最初にハロルドと一緒にカレッジ・ダッシュに挑戦し、そして、大学生なのにもうlordで、すごいお屋敷に住んでいて、シャンペンを使ってハードルの練習をします(なんだそりゃ)。執事もいるし。エリックに400を譲るところも、男気があります。私の中では、ハロルドよりエリックより、印象に残ったステキな人物でした。当時の世相として、みなさんぱりっとした身のこなしに帽子も決めているところがかっこいいです。というか、当時は、きっと日本のモダンな方々も、今とは比べ物にならないくらい、本物のおしゃれだったのでしょう。

1924年にケンブリッジ大でオリンピック選手って、想像を絶するエリートなんだろうなあと思います。明治・大正時代の帝大生でオリンピックに出てたら…。アングロサクソンに反発する映画でありながら、そのすごく正統派のアングロサクソン文化も逆に強く感じた映画でした。しかし、高校時代も「つまならなさそう」と思った、このタイトルは、本当に、なんとかならなかったのでしょうか。「千年王国」の詩に由来し、エリックの崇高な内なる炎の意志かつハロルドの戦いのための武器を同時に表しうるChariots of Fireが「炎のランナー」では、まるでただのマッチョな話のようです(涙)。

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3才からのクラシック

Tさんは、午前中、お父さんと「3才からのクラシック」を聞きにニューオータニに行っていました。コンセプトは、小さな紳士淑女がちょっとおすましして聞くクラシックだそうで、Tさんいわく「となりの男の子はネクタイしてた」。東京フィルハーモニー室内合奏団を招いてのかなりよい音楽会だったそうです。Tさんにやった曲を聞くと、「クインテットでやっていた」曲……メロディを歌わせてみたら「カルメン前奏曲」だと分かりました。「シンバルで、バーン」と振り付けつきで教えてくれました。最初分からなくて、違う曲のメロディを口ずさんで「これ?」と聞いたら「それはトランペットのきでしょ」と言われました。「トランペット吹きの休日」ですね。そうそう、これもクインテット仕込み。先日、私が「こういうのが欲しいなあ」と思っていた「NHK クインテット アラカルト」と「NHK クインテット コンサート」を買ったのですが、なじみのある曲ばかりだし、とても出来がよくてよくBGMにしています。

音楽会では、ほかにも「花のワルツ」とか「ボレロ」とか、おなじみの曲ばかりで楽しかったようです。おしゃれもしていったしね。本当は私と行く予定だったのですが、さっくりだんなさんと行ってきてくれて、楽でした。彼は、父娘デート的に、少しおしゃれにオータニの中でランチを、と思ったらしいのですが、Tさんはあっさり「もう帰る」だったとか。本日のイベント的に楽しかったのはたぶんスワンボートのほうだったと思うのですが、聴いた音楽が心の深いところまでおりていくといいなあと思いました。「凱旋行進曲」は聴いてみたかったなあ。

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ベルンの奇蹟

Bern 「ベルンの奇蹟」をDVDで見ました。アイロンをかけながら、でも、久々にパソコンではなくテレビの画面で。英語の映画だと思って借りたらドイツ語でした。でも、見ないのももったいないので。

前期待が大きかったので、途中まではなんとなくたるんでいるような気がしたのですが、父と息子の心が通いはじめるあたりや、史実にもとづいているW杯の決勝戦の様子など、渋く重みがあり、そしておもしろかったです。11年もの拘留から「父帰る」でも、そのあいだの家族の変化や、ぶつかりあい、ラーンとマティアスのつながりなど、いろいろな物語が平行して語られ、南ドイツ新聞の記者の奥さんもとてもいい味を出していました。そして、最後の一家のある意味の次の苦悩の始まりも。ドイツの抱える、国や民族としての負の経験を昇華しつつ、スポーツのもつ高揚や団結の力をベースにしているので、やはり感動します。ドイツ代表がかっこよすぎない?ところもよかったです。

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ノーマン・ロックウェル―アメリカの肖像

Rockwell
DVDで「ノーマン・ロックウェル―アメリカの肖像」を見ました。流し見するつもりが、気づくと見入っていて、本当におもしろかった。みっけもののドキュメンタリーでした。ロックウェルの絵は高校時代から好きで、ポストカードや画集も買い集めていました。でも、ロックウェルが「映画をとるように」作品を描いていたこと、そこににじみ出る人間観察の妙と、うかびあがる「アメリカの理想」(決してそのままの現実ではなく)や「市民の共感」があってこそ支持されてきたことなど、コンパクトにまとまっています。美術学校時代のエピソードなども愉快で、得をした気分になりました。授業で使おうかと見てみたのですが、英語字幕がない。でも、英語の練習なしに、このまま前半部だけ見せても、充分アメリカを知るきっかけになるのではないかと思えました。というか、ぜひ見せたい。

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コープスブライド

CorpseA大学が始まりました。ちょっと特殊な小人数のクラスなので、やさしめに工夫して、1/3はDVDを使うことにしました。試行錯誤した末に、フリーソフトを使ってDVDから英語版の字幕を抜いてテクスト保存する方法をマスターしたので、それを使ってスキット練習なども。おおむね好評のようで、よかったです。とにもかくにも、これですべてスタートを切りました。

コープスブライド」は、直訳すれば「死体の花嫁」。さすが「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」の世界を展開しただけあって、近しいものを感じます。でも、おどおどしたビクターがだんだんりんとしていく様子や、なんとなく日本人好みのしそうな優しさ、二人の花嫁の性格のよさなど、すごく味のあるドラマで、とてもおもしろかったです。最後の蝶のイメージは、なんとも、ティム・バートン的というかある意味ジョニー・デップ的というか。ホラー風味の美しいドラマでした。結婚式の新郎新婦のセリフって、こんなにロマンティックなことを言ってたのかーというのが発見でした。全体的に色調が暗くて、ずっと夜みたいなところ(目が悪くなりそう)を除けば、すごくよかったです。

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リトルランナー

LrDVDで「リトルランナー」を流し見しました。もう少し期待していたのですが、少々アンバランスな感じで、心からおすすめという感じではありません。でも、ちょっとひねた問題児の心の描き方も、マラソンへの挑戦も、それをうさんくさげに見ながら、最後はせいいっぱい応援するようになるスポ根部分と、見所は多く、楽しめました。

なんというか、とても宗教的な映画です。批判を含めてカソリックが土台になっています。50年代という時代設定もあるかもしれませんが。でも、その宗教性がいい意味で利いていて、主人公のラルフが起こそうとしている「奇跡」の意味をより強く重くできます。…逆説的ですが、その「重み」が、作品の中ではメッセージの中で「奇跡は日々起こりうる」軽やかさを演出しています。「ハレルヤ」の歌も美しかったです。個人的にはチェスターとラルフの関係がいいなあと思いました。ヒバード神父とサンタ風の神の重なりはいまいちで、この演出はないほうがよかったかも。

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シャーロットのおくりもの

Cha朝から夕方までK大学の4コマです。未踏の領域はさすがに喉にきました。ただ、どのクラスも私語なども特になく、反抗されることもなく、穏やかにスタートをきれたのはよかったです。控え室で、Intensiveをもっていらっしゃる先生と少しお話をして、DVDを使った授業のヒントを教えてもらいました。今日の夜は、たまたま5/25発売の『シャーロットのおくりもの』のDVDのサンプル版を見たのですが、子ども向けの作品はわりにコンパクトで90分にもおさまりやすく、英語もクリアなので、いいかもしれません。

『シャーロットのおくりもの』じたいは、少々