火を喰う者たち

『火を喰う者たち』(ディヴィッド・アーモンド、金原瑞人訳、河出書房新社、2005.11)
やっとこさ読みました。ああ、そうか。キューバ危機のときというのはこのように、今、それが終わり「歴史」でしか見ていないところからすれば、それは「回避された危機」のバイアスがかかるけれど、当事者はこのように祈り、あるいは自棄になり、あるいは狂気と絶望をおのれの身に象徴化させていたのか、と得心しました。マクナルティーはたしかに強烈なキャラクターでしたが、むしろ、静謐さを感じました。やっぱりここでもカトリック。神との対峙という真の宗教性と、カトリック学校の父権的な権力構造の二重性は、意外にアーモンドのテーマなのですね(セイクリッド・ハート。聖心と訳せなかったのも分かります。日本では文脈が違いすぎ)。身体性はここでもあらたかでした。エイルサと化学の先生の描き方にやはり男性性を感じました。ふむ。
そうそう、fire eatersと複数形になったときに「私」がまきこまれる感じ。嫌いではありません。





















