September 2005
世界児童文学百科-現代編
『世界児童文学百科 現代編』(神宮輝夫監修、原書房、2005年9月)
本サイトのトップでもお知らせしましたが、ハンフリー・カーペンターとマリ・プリチャードのThe Oxford Companion to Children's Literature(1984)を翻訳した『オックスフォード世界児童文学百科』の補版となる「現代編」の事典が出版されました。私は編集委員だったほか、大項目「リアリズム」と、小項目「デヴィッド・アーモンド」「ジュマーク・ハイウォーター」「ヴァジニア・ハミルトン」「ジェシー・ジャクソン」「ニッキ・グライムズ」「フィリップ・プルマン」「アーネスト・ゲインズ」「アーノルド・エイドフ」「ミルドレッド・テイラー」「ウォルター・ディーン・マイヤーズ」「ジェイムズ・コリアー」「ジャニ・ハウカー」を担当しました。
<推薦のことば> (チラシより)
出口保夫氏(早稲田大学名誉教授)
『世界児童文学百科―現代編』の刊行は、これまでどこの国にも見られない画期的な試みであるばかりでなく、読み物としてもたいそう内容の濃い本である。この「百科」は、イギリス児童文学の第一人者である神宮輝夫さんが編者であり、たとえば10頁にわたる「ファンタジー」の項目ひとつを読むだけで、この本の面白い魅力とレベルの高さがわかる。21世紀の児童文学の動向を知る上で、これほど実りが多く、頼りがいのある本はほかにはないだろう。
野上暁氏(児童文学評論家)
邦訳作品だけからは知ることができない世界児童文学の現代が、おびただしい数の作家と作品を通して眺望され、その多様さと豊饒さには圧倒される。しかも、それぞれが作家論作品論としても面白く読ませるところが最大の魅力だ。英米をはじめ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの歴史と現況の概観や、ファンタジー、リアリズム、ヒスパニックなどの大項目も充実している。日本の現状を考える上でも、大いに刺激的で貴重な一冊である。
金原瑞人氏(翻訳家)
辞書・事典のたぐいは、出た瞬間すでに時代遅れになっている。だから今でもよく使われている有名な『オックスフォード世界児童文学百科』なんか、「時代遅れだぞ」といわれはじめてもう20年もたっている勘定になる。しかしようやく、この事典が出た。内容的には現在望みうる最高の事典といっていい。が、なによりうれしいのは、日本人の日本人による日本人のための『世界児童文学百科』になっていることだろう。これは日本人の財産である。
レファレンスとしては必携であるのと同時に、「推薦のことば」にあるように、井辻朱美先生のファンタジー解説など、「つい読みふけってしまうおもしろさ」がポイントだと思います。今日はその出版記念会で新宿へ。神宮先生と編集委員と編集者さんとの会でした。おいしい和食をいただき、久しぶりの日本酒も。
大きい公園
だんなさんが土日と仕事、私は先週土日とも出かけていたので、数週間ぶりの4人の日。Tさんたっての希望で大きい公園(砧公園)に行くことにした。だんなさんは3人でと思って準備していたが、私も行ったほうがいいだろうと、結果的に家族のレジャーに。
着いてすぐにお昼を食べて(私の分だけお弁当はなかったので、私だけ焼きそばを買って)、三人で出かける。私はすっかり荷物番で、レジャーシートにごろごろしながら、リーディングの本を読み進めた。実におもしろいケルティック・ファンタジー。今日は木陰を吹く風も気持ちよく、しばし至福の時間で、家で読むよりなんぼかよかった。一緒に来てよかった。
目の回る日
午前中は二人連れてリトミックへ。大工さんの車が車庫の前に停まっていて、出し入れが面倒なので、TくんはB型ベビーカーに乗せて電車で行った。Tさんは、どうも、リトミックが好きというよりは、「この時間はお母さんがしっかり遊んでくれる」から好きみたいだ(本人談)。たしかに、振り返れば、日常はまわしているけれども、遊んでいるかといわれると全然遊んであげていない。でもいいの。お母さんがやっている「生活」を見ていてまねしてその中でみずから遊んでちょうだい(できれば弟も一緒に)。
お昼を食べた後、Tさんは父に預け、Tくんは民間託児所に預け、自転車でTさん第一希望の幼稚園の説明会に行った。説明会でもらえる「願書申し込み書」を書いて、願書をもらって、出して、面接して、、、らしい。さすがの人気園だ。まあ、すごい倍率というのは聞いているが、倍率が低いから希望するというものでもないし、一応、併願(たかが幼稚園で…)も決めて、あとはご縁のあるところに。
お受験ではありませんよ。単に、ほんとに人気があるだけ。兄弟枠を除いて7倍だとかのうわさも聞こえてくる。なんといっても環境も教育方針もすばらしいので。
でも、もしここに入れなくても、別にTさんの人生が真っ暗なわけでは断じてないし、3年間、先生とお友達と笑顔で過ごせれば、結果的にそれが「よい幼稚園だった」ということなのだろう。
ミーティング
IRSCL(国際児童文学学会)日本支部のミーティング@名古屋。新体制になって初めての会で、ダブリン大会に出席なさった方のご報告やこれからの役割分担など。ダブリンは、写真で見ても、ファイルひとつ見てもとても豪華な会だったことがよく分かった。植民地時代の由緒ある建物での晩餐や、そもそもトリニティ・カレッジで行う素敵さ。
2007年の日本は、同じような豪華さはかなわないかもしれないが、日本でやる意味をよく考えて、上手に内外の方をおもてなしし、また私自身もいろんな勉強をしたいと思う。
役割分担は、引き続きウェブ関係を担当することに。あと、京都は素人ですが、京都コンベンションビューローなどから情報を得たり。
行きも帰りも、親しくしている方と同じ新幹線にして、行きはお昼にタカシマヤの雑貨屋併設カフェで女の子らしい野菜たっぷりカレー(上品)を、帰りは新幹線に乗る前の15分で名古屋コーチンでダシをとったという豚骨並にこってりのおいしいラーメンを一緒に食べる。新幹線は万博の駆け込み需要で、行きも帰りも満席だった。
はしご
デジタルアーカイブス構築プロジェクトと東京昔ばなし大学のはしご。ミーティングは途中で早退することになったが、担当部分だけを確認し、素敵に統一されたファイルなどいただく。担当のMOEは家にある分だけは見たけれど、まだまだ中途半端。あと、「日本児童文学」はセンターにそろっているので、これは見るのが楽だ。プロジェクトは、今年はというか当面は、稼動のありかたも含めて、猪熊葉子先生のご著書、論文、評論、後書き、雑文などを収集・整理・公開することになっている。そのローマテリアル集めが第一歩。でも、進め方や分担は総括の麻子さんが進めてくださっているので、一員としては大変ありがたく。
昔ばなし大学では、地域の言葉で語られ、耳と口で伝承されてきて、独自の語法と文法を持っているはずの昔話が、創作者によっていかに改変され、そしてそれが「有名人による再話」というだけの理由でいかに流布されているか。「山梨取り」の話を木下順二版、松谷みよ子版、「おはなしのろうそく」版など読み合わせてみると、昔話のありかたをどれがきちんと踏襲し、どれがそれを軽視して自らの思考を押し込んでしまっているかがよく分かる。
季刊誌の「子どもと昔話」は、古今社から離れて発刊されることになるそう。しかし、オザケンさんがストーリーを寄せるらしいという話も聞き、そっちが楽しみである。オザケンはニューヨークで音楽活動中とのことだけど、今でも私は、仕事をしながら時々聴いている。まさにヒットしていたときの軽快なナンバーが、今でも好き。
情報:「アフリカの絵本原画と児童書展」
さくまゆみこさんから「アフリカの絵本原画と児童書展」のお知らせをいただきました。
さくまさんのサイト「バオバブの木と星のうた」のトップページにチラシのPDFファイルがありますが、こちらでもお知らせ。チラシA:どんな展示をなさっているのかがこちら。各日のイベントや音楽、講演、公演などの詳細お知らせがこちら。です。
9月3日~17日 午前10時30分~午後5時 入場無料
場所:アートはるみ(月島社会教育会館晴海分館) 最寄:月島駅
さくまさんのメールを一部引用します。
アフリカをテーマにした絵本の原画がこれほどたくさん一カ所に集まったのは日本で初めてのことでもあり、アフリカをテーマにした児童書が一カ所でこれだけたくさん見られるのも初めてのことではないかと思います。チラシを見るだけでもアフリカの伸びやかな風を吸い込めそうな感じです。もちろん、興味津々。わたしも見に行きたいですし、ぜひ、皆様お運びください。
何よりとてもすてきな展覧会に仕上がったと思いますので、ぜひみなさんに見ていただきたく、ご案内をさせていただきます。
