学会の2日目です。inclusiveの朝食ひとつ食べるのでも、丸テーブルで会話をしたりしながらソーシャルな。話題は10才以下の子どもがiPadなどを使うことへの危惧で、赤ちゃんがiPadを使って遊んでいるhorribleな動画がYou tubeにあったとか、電子書籍があっても紙はなくならないだろうとか、しかし電子書籍になると、読書が極端に私的なものになってしまうとか、いずこの国でも同じような議論だなと思います。
私の発表は朝食後すぐのセッション3で、3人の発表者のうちの1人目でした。このセッションだけの聴講を実行委員会が快くOKしてくれて、Yoshikoちゃん一家も来てくれました。昨日より参加者が多くなり、30人ほどの「お客さん」で部屋が一杯になったのはうれしかったです。Prince Caspianについて論じたペーパーですが、我ながら今回はおもしろいのではないかと思えたし、PPTもかなり入念に準備したし、この会議全体がフレンドリーな雰囲気だったこともあり、興味を持ってもらえるのではないかと思っていたのですが、ありがたくも質問を3件いただき、終わったあとにもコメントをいただき、近所の大学で教鞭をとっている先生からは、「おもしろかった」だけではなく「教えている中に日本からの留学生がいるが、礼儀正しくまじめで本当にいい学生だ。あなたもそうだ、日本人ってすばらしい」という、過分に発展したほめ言葉までいただいたりしました。苦労したけどやってよかった。さて次は投稿です。
2人目の方はThe Lion, the Witch, and the Wardrobeの映像化作品における風景とnational identityについて。風景に表されるEnglishnessや、映像化が無意識的に目指すイギリスのカントリーサイドの風景というあたり、BBCのドラマやアニメもあって、おもしろかったです。トリニティ・カレッジの先生とナルニアのセッションを共有できるなんてたいへん光栄なことでした。
セッション4は女性性が論じられ、The Little MermaidとUndineの比較、ディズニーやPrincess Diaryなどの作品の中のPrincess像という、わりにオーソドックスな発表。Princessの対になるPrinceの単調さについても言及があったので、その後の昼食の丸テーブルで一緒になったときに「もしかして、これからはシングルマザーのPrincessが出てくるかもしれませんね」なんてお話。もうあるのかな?
お昼のあとは、メディアについてのセッション5に参加。2人目の発表者が「花より男子」(Boys over Flowers)等を中心にしたOtaku-ismについてだったので、いくつか質問を。放送された直後からlicense freeでネットに字幕版が上がり、こぞってその情報を手に入れたがるということだったので、そういうアニメが魅力的なのは、アニメ自体の魅力なのか、アクセスのしにくさから魅力が増しているのか聞いてみたのですが、「今後の課題」ということでした。日本語の文献を読めないと、これで博論書くのは大変ではなかろうかとか、いらぬ心配ですが。3人目が、香港の大学院生で、Peter Panとディズニー版の比較。理論的な枠組が欲しかったかなあ。でも、アメリカも初めて、国際学会も初めて、そもそも学会発表が初めてという1年生がよく乗り込んできたなあと、彼にはとても実りの多い体験だったのではないかと思います。
つづく特別プログラムでは、絵画を通したグループでのワークショップで、絵についての理論的な見方(shape, theme, line, color etc)と技法的な鑑賞法を教えてもらいました。小学校レベルでは予算が削られているので、このようなワークショップは学校の美術の時間ではできないが、美術館や美術の授業の特別プログラムとして経験できる、と同じグループだった方に教えてもらいました。メソッド1つ知っているだけで、美術館がぐっと楽しくなります。子どもたちや、学生にも知っておいてほしいな。
最後、楽しみにしていたDr. Nodelmanの基調講演では、Never Land and Our Landというテーマで、Peter Panの様々なadaptation版の挿絵を中心に、「インディアン」「タイガーリリー」の表象が論じられました。内包された社会的な意識、人種だけではなくセクシュアリティ(下着姿のタイガーリリーとか)や階級の問題も照らし出されます。問題提起型の講演でしたが、とてもinspiringで、私も別件でいろいろ考えてみたくなりました。
今回の学会は、プログラムがよく練られ、会場校の雰囲気が良く、おもてなしの気分があり、会話や目指している方向が私のいるソサエティととても似ていて、不思議に居心地がよかったです。毎年来るのは無理と思いますが、今後も注目します。
講演が長引き、お待たせしてしまって申し訳なかった、Yoshikoちゃん一家が駐車場で拾ってくれて、今日もお食事に。ファミリーレストラン的なお店で、チキンのfajitaを食べました。ボリュームが多くて半分でおなかいっぱい。プラスティックケースでお持ち帰りし、さっき、夜食で食べちゃいました。おいしかったです。
本屋にどうしても行きたかったのを受けて、Barnes&Noblesに連れていってもらいました。重厚でクラシカルな建物のなんと素敵な本屋さん!これってYou Got Mailでメグ・ライアンの子どもの本屋をつぶした大手のモデルの1つだっけ…と思い出しつつ、品ぞろえはいいし、カフェもあるし、子供の本のスペースも温かみがあって楽しげだし、1時間があっという間にたってしまいました。Yoshikoちゃんの10%offメンバーカード、一番高い本に使える20%offクーポン、円高の恩恵を受けて、信じられないほど安く買うことができました。
個人的なお気に入りは緑のブックバッグです。チャックもあるし、ウォータープルーフ素材だし、いろいろ使えそうです。オリビアのペーパーバック、アフリカ系アメリカの参考書、絵本などなど。
学会受付でどなたかの寄贈か「ご自由にお持ちください」の本があったので、数冊いただいてきました。そのうち1冊は、(中身は大真面目なのかもしれませんが)なんとも笑えるファンタジーもの(?)。Jordanが興味を持ってくれたので喜んで進呈しました。「ニホンジャーっていったい…?」という感じですがプロットがおもしろいといいな。今回、とてもうれしかったのは、9年生のJordanが発表を聞いてくれたことで、本屋さんでは記念にとPrince Caspianの栞を見つけてプレゼントしてくれました。すごく賢い女の子なので、これからの道が楽しみです。課題をたくさん出してもらえるのはありがたいことなわけで、どうぞいっぱい楽しんで勉強し、本を読みつづけてください。
今、朝の4:30です。夜中にスカイプで東京としゃべり、2時間ほど寝て目が覚めてしまいました。国際線に乗ったらワインでも飲んで寝てしまおう。